君はこの星の外から

地上の人間なりに、それでも君を愛していたい

天ヶ瀬冬馬の祝福と呪い─ある翔太Pのアニバイベ雑記

 

天ヶ瀬冬馬くんの「特別」には、誰もなることができないのだと、わたしはずっと思っていた。
何故なら、天ヶ瀬冬馬くんは神さまだからだ。


誇張ではない。天ヶ瀬冬馬くんは神さまだ。(2回目)
事実、Jupiter学会*1では天ヶ瀬宗教論の研究論文*2がよく報告されているし、
つい先日も一般男性*3から、フィールドワークに基づく知見が発表されたばかりだ。

 

件の一般男性が表現したように、天ヶ瀬冬馬くんは「雲の上の太陽」である。
たとえ雲に隠れてしまって、彼の姿そのものが見えなかったとしても、そこに輝きがあると信じさせ、その輝きを見たいと渇望させる。

天ヶ瀬冬馬に関わってしまった人間は皆もれなくそうなってしまう。
それが同業者のライバルでも、ファンでも、プロデューサーでも、
…………そして、御手洗翔太でも、伊集院北斗でも。
暴力的で、一方的で、でも眩い、無償の愛。それが天ヶ瀬冬馬の神格だ*4


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さてここからが本題。担当、御手洗翔太くんの話をしたい。

御手洗翔太くんの物語は、天ヶ瀬冬馬との出会いの物語であり、
無慈悲に与えられた憧れを求めて、必死に手を延ばし続ける物語だ。


「お姉さんが勝手に応募したオーディション」。
そんなテンプレートな「運命のいたずら」によって引き合わされた天ヶ瀬冬馬によって、
翔太はアイドルの世界に導かれ、翔太の心には憧れの種が蒔かれ、それは夢になった。

 

翔太はまだ14歳だ。
こころもからだも未成熟で、それでいて多感な14歳。
そんなゆらぎの中で与えられた圧倒的な輝きは、きっと翔太の見る世界をすっかり変えてしまったんだと思う。
だから、翔太は、冬馬に手を延ばし続けることをやめられない。
なんて無慈悲。でも、そういう物語だ。

 

もっと残酷なのは、翔太が冬馬と同じユニットだということであり、
それがあくまでも偶然によってもたらされているということだ。
歯車の目の噛み合わせが少しでも違っていたら、きっと冬馬の隣に立っているのは翔太ではなかった。
あの「目つきの悪いアイドル」は他でもない翔太だったかもしれない。

天ヶ瀬冬馬は神さまなので(3回目)、きっと翔太が(北斗が)いなくても、
アイドルであり、天ヶ瀬冬馬なのだ。残酷だ。

 

 

……「Jupiterは強いよね」と、色んな人に言われてきた。
でも、ひとたびステージを降りてしまった彼らは、強くなんてない。寧ろ脆い。

私はずっとそう思っていた。
5thアニバを迎えるまでは。

 

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「この3人だったからこそ、キツい時も乗り越えられた」
「改めて言うのも照れ臭いけどよ…ついてきてくれて、本当にありがとな。」

アニバーサリーイベントの準備に砕身する傍ら、夜の事務所。
ぽつりぽつりと、翔太と北斗に思いを打ち明ける冬馬。

冬馬が選びに選んで告げた言葉は、素朴で、飾り気のない、シンプルな感謝の言葉だった。
内容だってそうだ。ドラマティックな話じゃない。それこそ、「今更」のハナシだ。


だけど、冬馬がやっと、そのことを言葉にして、声にした。
3人でよかったと。他の誰でもない、翔太と、北斗と。この3人でいられたからと。
私達はその言葉を、多分ずっと願っていたんだと思う。


天ヶ瀬冬馬が、無償の愛を携えた神だとしても。
翔太と北斗とJupiterに、特別な愛を与えてほしかった。
翔太と北斗とJupiterが特別だと言ってほしかった。
たとえ出会いが偶然の産物であっても、それでも2人と出会えたことが良かったと、
翔太と北斗とJupiterを選び直してほしかったのだ。

 

 


印象的なシーンがある。

「ねえ。合宿の時のこと、覚えてる?
冬馬君、Jupiterの絆はWにも負けてない!って言ってたよね。
僕も、けっこう本気でそう思ってるんだよ。北斗君もそうでしょ?」

 

冬馬が思いの丈を零したあとの翔太の台詞だが、
何というか、返歌の趣すら感じてしまう。
たぶん、合宿中にそれを聞いて、翔太は本当に嬉しくて、わざわざ覚えておいたんだ。そしてそれを、冬馬の精一杯の言葉に返す。

『あなたの言葉を覚えています』

翔太は、愛の伝え方を良く知っている。 


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神に選ばれること。

そんなことがこの世で本当に起こるのかどうか、私にはとても分からないけれど、
もしあるとすれば、きっとそれは祝福であり、呪いなんじゃないかなと思う。

神と共に往く権利は、まぎれもなく祝福だけれど、
その道程のなか味わうことになる、隣にいても決して届かない事実の蓄積は、呪いだ。

 


……だけどさあ、翔太と北斗はもう逃れられないだろうなあ。
なぜなら彼らのはじまりは、どこまで行っても、天ヶ瀬冬馬への憧憬に尽きるから。

……ああもう、ほんとうのほんとうに罪な男だ、冬馬くん。
しょうたの情緒をこんなにしやがって。

でも、そんな葛藤の中で、冬馬の輝きに手を延ばすしょうたのことがわたしは好きなのだから、
もしかしたら共犯者みたいなものなのかもしれない。……うーん。

 


あっ、そうだそうだ、冬馬P各位はアニバイベ本当にお疲れさまでした。
ところで今回のSR冬馬くん、
"まるで翔太と北斗にしたのと同じように"Pさんにも、「特別を与え」ているように見受けられるんですが、そこのところ、どうなんでしょうか。冬馬Pさん達の論文を待ちたいところです。よろしくお願いします。

 

 

語ることも尽きてきてしまったので今回はここまで。
私は、しょうたが幸せならそれが一番幸せなので、冬馬くんの言葉に顔をほころばせるしょうたが見られて、本当にしあわせでした。ありがとうアニバイベ。

これからも一緒に、がんばっていこうね!

*1:タイムライン

*2:長文ツイあるいは連ツイ

*3:「目つきの悪いアイドル」氏。Side Memoriesをよろしく

*4:但し天ヶ瀬の神性は確実に変化している。それは「BANG×BANG」→「HAPPY×HAPPYミーティング」の歌詞からも明らかで……この話はまた別のエントリにしよう